た『西園寺慧』の名前を見つめていた。彼が過去に一度だけ、窮地に陥った自分を助け
る指先で、凛はメッ
り出した。連絡先リストの、ずっと
園寺
持つ者だけだ。西園寺慧……あの時、彼は私の窮地に何も問わず、ただ静かに手を差し伸べてくれた。彼ならば、この絶望
していただ
悔と恐怖が押し寄せてきた。だが、もう後戻りはできない
キスをする。必ず、安全な場所へ連
に戻ったが、慧からの返信が気
クマを隠し、何事もなかったかのよ
室を訪れた。凛のデスクの横を通り過ぎる際
おり、凛の席から、健が絢子を後
、キーボードを叩く音だけを響か
室のドアが少しだけ開いていた。中から、
中村秘書の処遇はど
わず足
クトから外します。伊藤家の人間
が、凛の耳に
遷を用意してあります。大人しく
度の存在でしかなかったことを、凛は改め
洗面所に駆け込んだ。冷たい水で顔
が短く振動した。画面に、西園寺慧か
の緊張を感じながら、凛は周囲の
た。条件
の簡潔さに、凛
られてくる。タップして開くと、そ
くと、ある日付に赤い文字で記され
結
備を進めている健と絢子の結婚式と
さ
である「セントラル大聖堂」の、すぐ隣。西園
で、より強大な西園寺家が動く。それは高橋家への強烈な当てつけであり、健の最も誇り高
メッセージを送ろうとした、その瞬
ドレス試着に同行しろ。ブラ
隠そうと
こまり
電話を切った。慧へのメッ
のプライベートクラウドに保存
婚式プロジェクトの
てないほどの冷徹
て差し上げます。そして、その最も華やかな瞬
ルで待つ健と絢子に向かって、完璧な

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