詩織
かがんで私の膝にかかったカシミヤの
い香りが漂う。だが、彼女の表情に
マートフォンを取り出した。「もし時間があるなら、木村文彦に返事してあげて。
と震えた。触れようとしていた花びらを、
「なんて言えばいいか、わからない」 私は目を伏せた。胸の奥から、どうしようもない罪悪感がこみ上げてくる。