された部屋へと入っていった。がらんとした部屋を見渡せば
っ赤な「囍」の文字。清穂はためらうこ
ついた。思い切って、それらをすべて片付けた。そして最後
ていき、代わりに冷たい無表情が残った。彼女はそばにあったハサ
した。日が暮れて夜が明けるまで、ひとりでじっと座っていた
ていた。でも今回は、清穂は
ことに気づきながら、疲れたようにソファに腰を下ろ
渉、私たち……終わりよ
、そして疑う余地の
女をじっと見つめ、何か
な顔、今さら見せてどうするの? 結婚式で私を置き去りにしたその瞬間か
に取り、慣れた手つきで一本を取り
れるのが最善だ。君は陽香への誤解が深すぎる。こ
冷笑を浮かべた。「本当に不思議ね。南雲陽香のた
「この三年間、陽香を忘れようと努力はした。でも、気持ちはどうにもならない
瞬間、清穂は堪え
くしてきた。愛があれば人は変わると信じていた。
え袂を分かった。でも、その果てに返ってきたのは
に一瞬、ちくりとした痛みを覚えながらも言った。「このカードに
げてきたすべての想いも、たった200
額など、瀧ノ上清穂にとっては鼻に
家の栄華も、周りが羨む“北条夫人”の肩書きも、私にはなんの価値もないわ!」 清穂の可憐な
私たちに和解は永久にない。」 そう言い放つと、清
っと何かにつかまれたような鈍い痛みに襲われた