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すと、自分が純潔を失
して三年、一度も顔を合わ
の冷たさを残す空気のなかに、甘く
ットからはみ出した名刺を拾い上げ、はっ
ープ社長
ち、港市随一の資産家
。藤村家の人間でなければ、そ
彼だっ
わせたことがなかったのに。よ
の爪痕が残っている。彫りの深い顔立ち、高い鼻梁、引き締ま
世間で囁かれている醜男という評
空気にはそんな陰惨さは微塵もない。むしろ
噂にすぎな
がこもる。鼓動が速くなる。心臓
が送られてきたが、それに目を通す間もなく、藤村家の当主が使いを
っていた。この三年間、彼が一度も顔を見せなかったのは、彼もこの結婚を受け入れていない証拠だ
言いようのない後悔が喉の奥に絡みつく。どうし
相手が自分だと気づいていません
ら身を起こす。床に散らばった服を手早く
マートフォンが震えた。親友の白川媛からだ。「詩織ちゃん、今
表向きは篠崎グループの副社長だが、裏ではジュエリーブランド「トモエ」のオーナーでもある。トモエはこの数年で業界
ーミングをしているはずだった。け
応じる。「媛、ごめん。今日はちょっと体
で」と伝え、車が動き出すのを
が回った。部屋で休もうとホテルの廊下をさまよったが、部屋番号がどうしても思い出せなかった。その途中で、誰かとぶつかった
らつかない。あの日、自分のグラスは香
には、何かが入
震えた。今度は、父親からの着信だ。「詩織
男がゆっくりと
落ちていた布団を払う。剥き出しになっ
見渡した。散らかったシーツ。誰かがいた痕跡。
ずかに歪む
ぐにノックが響き、秘書の塩
を出て行っ
見ており
スタオルを拾い上げると腰に巻いた
だった。手に取る。裏面に何か文字が刻まれているが、
残してい
、指先で表面を撫でな
い。すぐに異変を感じ、部屋で休もうと廊下を歩いていたところで――その女とぶつかっ
屋へと流れ込み、そのまま二人は、言葉を交わす間もなく、
それでいてひたむきに耐えてい
とも言える。ならば、見つけ出さねば
の女を調べろ。手がかりはこれだけだ」

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