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第3章 仮面が外された瞬間

文字数:2313    |    更新日時: 今日18:22

区役所の戸籍住民課窓口の前にある長

の仮面と革手袋を着けたままだった。周囲を行き交う職

潜め、隣の

ていただけませんか? 窓口

れてか

希子が横から氏名欄を覗き込もうとすると、彼の長い指が絶妙な角度で用紙

。昨日の合意書を思い浮かべながら自分の欄を埋め終

間、希子の心臓

類を受け取り、事務

いただきますので、身分証明書

ボードを叩く手元をじっと見つめた。隣で男がコートの内ポケッ

を交互に見比べ、少し

顔のわかるよう、そちらの仮面

…松

らせた。自分の声に、焦りの

長い指を仮面の縁にかけた。そして焦らすよ

眉骨と無造作に流された黒髪、そして見る者を

高い耳鳴りが響いた。全身の血が一

ホテルのロビーに掲げられた巨大な広告

ループを率いる若き総帥であり、原野グループ

った。しかし、実際に目の前に立っていたのは

……赤井

ち手を強く握りしめた。

どと、一言も言っ

トに滑り込ませ、まるで明日の天気で

今日、判を押す夫が必要で、俺にもちょうど、似たような

つ胸元を押さえ、

て私なの

今、お前が絶体絶命の窮地に立たされていて――誰

奥にひどく深い感情の色がよぎったが、

れる。合意書の相手が赤井翔だと

い相手など見つかるはずもなく、ホテルの議決権株式五十一パー

あるという根強い噂がある。後継者問題や見合いの圧力をかわ

慎十郎の暗い瞳を

きます。この一年間、あなたが持つ権力を使って私の

いだ

秒の迷いも

確認を終え、改めて

意思での婚姻届のご提出

グから取り出した実印に朱肉をつけ

契約の血判のように見えた。職員が受理の手続きを進め

ました。ご結婚、誠に

十郎」という五文字を親指の腹でなぞった。すでに賽は投げられたのだ。な

差で希子がつまずきかけると、慎十郎がすかさず片腕を回して腰を支えた。

ジが届いている。希子が最初の一件をタップすると、鼓

の?! もし今日中に来なければ、お前の父親が遺したホ

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