く背伸びをした。デスクの上に広げたトレンチコー
パソコンの電源を落とす。バッグを手に
反応してセンサーライトが順番に点灯してい
たものの、ランプはまったく反応しない。液晶
廊下の突き当たりにある非常階段へと
色の光だけがぼんやりと浮かび
に階段を下りていく。コンクリートの段を叩くヒー
のことだった。頭上で頼りなくちらついていたセ
をのみ、とっさにバッグからスマートフォンを出してLINEに『非常階段、真
崩し、冷たいコンクリートの
だが、震える指先が滑ってスマートフォンを弾き飛ばしてしまう。
い恐怖が胸を締めつけ、莉愛は自分の両腕をきつく抱
れそうになった
が響いた。一筋の強い光が、スマート
して眩しい光を遮り、目を
ーツ姿の鳥越啓介が浮かび上がっていた。
し、啓介は深く眉をひそめた。その瞳の奥
前は本当に手の
の声には、彼女を責めるような響
なった。張りつめていた我慢の糸がぷつりと
なく弱い彼は、迷わずその場に片膝をついた。明かり代わりの
た右足首を包みこんだ。骨に異常がないか確かめる
、啓介はすぐに手を止め、スマート
には異常はない
啓介はすっと立ち上がり、迷いなく身を
の首へ両腕を回した。頬が、啓介の
再び鼻腔をくすぐる。耳元で規則正しく刻まれる力
のエレベーターホールには向かわず、指紋認証でロック
いた扉をつま先で押し開け、莉愛を広々とし
持って戻り、莉愛の脚の上に丁寧にかける。めくれ上が
めながら、莉愛は胸の奥にあった分厚い氷の
ソファの前に片膝をつき、赤く腫れた
音だけが響いていた。彼の真剣な横顔を見つめてい
に身を預け、そのまま深

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