/0/18992/coverbig.jpg?v=17d1752580a9b462afd1ebc9892f36c0)
男装17年、女帝はじめました
歴史
私は皇太子。でも、実は女。 私が生まれたその日、母は私の体を何度も確かめた。何度見ても、あるはずの“それ”がどこにもない。 最後には歯ぎしりしながら、こう言い放ったのだった。 「男でも女でも、男として育てるしかない!」 そうして私は胸を締め、男装し、十七年間、皇太子として生きてきた。 どれだけ聡明だと言われようと、文にも武にも秀でていようと――正体が露見したとき、私を待っていたのはやはり「死」だった。 忠義一筋だった老臣たちが、怒りに満ちた目で私を睨みつける中、私は手にした剣をゆっくりと抜いた。 「女だからって、皇帝になれないと誰が決めた?」 ―
/0/19494/coverbig.jpg?v=58110dec118d08c1d57ca223654b688a)
禁忌の森、共食いの山
短編
街に突如として、互いの肉を切り裂き、喰らい合う人々が現れた。 真相を突き止めるため、 新聞社の一行は死者の日記を手がかりに、 長白山の奥深くへと足を踏み入れた。 「彼らは、喰らうべきでないものを喰らい、 見るべきでないものを見た。 その報いを受けねばならない」
/0/19554/coverbig.jpg?v=6e51c7f1d9bfb0cf9e5421629716ce6f)
私の彼氏が「人」じゃなくなるまで、あと3日
短編
運動中に、恋人から贈られた愛の証である玉のペンダントを、うっかり壊してしまった。 そのことで彼は激しく怒り、我を忘れてしまった。 恐ろしい形相の彼は、いつもの彼とはまるで別人だった。 しかも、3日後には結婚式を控えている。 途方に暮れた私は、解決策を求めて恋愛相談系の配信者にオンラインで相談することにした。 配信のチャット欄が【結婚】派と【別れ】派で荒れる中、 配信者は険しい顔で画面を見つめ、こう言った。 「今すぐ逃げなさい。あなたのそれは、そもそも狐仙玉墜なんかじゃない!それどころか……」
/0/19602/coverbig.jpg?v=84d75c28fb25c8a6d4dfd361737da625)
『化け物』のいる家
短編
我が家の屋根裏には、一匹の化け物が閉じ込められている。 その化け物とは、私の実の兄。両親がその手で閉じ込め、実に二十四年もの歳月が流れていた。 両親は私に、兄は頭がおかしく、極めて暴力的なので、他人を傷つけないように閉じ込めておくしかないのだと聞かせていた。 しかし、ある日誤ってその部屋に入ってしまった私に、兄は突然口を塞ぎ、怯えきった顔でこう告げたのだ。あの二人は、本当の両親じゃない、と。