翼を持つ者の小説・書籍全集
離婚した私が、世界中の大物にひれ伏される件
元夫:「俺が一番崇拝しているのは、伝説のレーサー『No.1』だ」 彼女:「あら、ごめんなさい。それ、私よ」 元夫:「俺が大金をはたいて、世界的ジュエリーデザイナーのアランに、彼女のためのジュエリーセットをデザインさせたのが悔しいのか?」 彼女:「悔しい? 悪いけど、言い忘れてたわ。アランは私の弟子なの」 元夫:「倒産寸前の会社を買収したくらいで、俺と張り合おうって? 身の程知らずにもほどがあるぞ」 彼女:「うふふ!ご・め・ん。うっかりあなたの会社、潰しちゃったわ」 元夫は血を吐くような思いで、過去を激しく悔やんだ。「頼む、俺の元に戻ってきてくれ。これからは永遠に愛し続けるから!」 彼女:「縁起でもない!私は廃品回収業者じゃないのよ。その安っぽい愛は、棺桶まで持って行ってちょうだい」 彼女は身を翻すと、京の貴公子の腕を取り、颯爽と立ち去っていった。
