翼を持つ者の小説・書籍全集
見捨てられた 本物の 令嬢は 車椅子の 御曹司に 溺愛される
物心つく前に山奥の寒村に捨てられた氷室家の真の令嬢である私は、ある日突然、帝都の本邸へと呼び戻された。 しかし私を待っていたのは、偽物の令嬢である養女と、彼女を溺愛する家族からの冷酷な仕打ちだった。 兄は私を「教養のない野良猫」と罵って空港に置き去りにし、母は私が氷室家の体面を汚すと嫌悪した。 養女は健気な妹を演じながら、裏で私の居場所を奪おうと毒牙を剥く。 さらに彼女たちは、養女の厄介払いとして、南雲家の耳も聞こえず口もきけない車椅子の「廃嫡」に、私を身代わりとして嫁がせようと企んでいた。 「あんな粗野な娘、大財閥の残骸の介護をして暗がりで朽ち果てるのがお似合いよ」 山奥で育った無知な田舎娘なら、抵抗すらできずに絶望すると思ったのだろう。 だが彼女たちは知らない。 私が裏社会すら平伏す伝統医学のトップであることも。 彼女たちがゴミのように押し付けようとするその「不具の御曹司」が、すでに私に狂気的な執着を向けている帝都の真の支配者であることも。 「盤面を動かしているつもりでしょうけれど……嵌まるのはどちらかしらね」 私は袖口の銀針をなぞりながら、冷ややかに微笑んだ。
離婚した私が、世界中の大物にひれ伏される件
元夫:「俺が一番崇拝しているのは、伝説のレーサー『No.1』だ」 彼女:「あら、ごめんなさい。それ、私よ」 元夫:「俺が大金をはたいて、世界的ジュエリーデザイナーのアランに、彼女のためのジュエリーセットをデザインさせたのが悔しいのか?」 彼女:「悔しい? 悪いけど、言い忘れてたわ。アランは私の弟子なの」 元夫:「倒産寸前の会社を買収したくらいで、俺と張り合おうって? 身の程知らずにもほどがあるぞ」 彼女:「うふふ!ご・め・ん。うっかりあなたの会社、潰しちゃったわ」 元夫は血を吐くような思いで、過去を激しく悔やんだ。「頼む、俺の元に戻ってきてくれ。これからは永遠に愛し続けるから!」 彼女:「縁起でもない!私は廃品回収業者じゃないのよ。その安っぽい愛は、棺桶まで持って行ってちょうだい」 彼女は身を翻すと、京の貴公子の腕を取り、颯爽と立ち去っていった。
