瀬川清美がまるで高みから見下ろすように

いのに、どうしてあんな

、風に吹かれ日差しに焼かれ、肌も真っ黒に変わっ

と、絶対に

すます憤りを募らせる。「心葉の身分を奪ったからこそ、今の立場にいられるのよ。田舎者

である。にもかかわらず、佐喜子は

って瀬川家との縁を断

は新容市で随一の大富豪であり、中京

りだとしても、瀬川家な

なった。彼の愛情を疑わず信じていた。ところが、自分が瀬川家の

するばかりか、心葉

「瀬川家のものなんて、何ひとつ

うとしたその瞬間、

なら、鞄を開けてみせてよ。口先だけで要らないなん

、宝飾品を一つ持ち出しただけで何年も食べていけるでしょう。清美、あん

美の背負っていたバッグを引き開けた

なエメラルドのネックレ

これ、ママが私にくれたネックレスじゃな

に上がった。やはりと思ったのだ。あれほどの瀬川家

このネックレスは国際的なトップジュエリーデザイナー・氷晶が手がけたもの

せ、清美を鋭くにらみつけた。

彼女を喰らい尽くさ

。「パパ、ママ、そんなに怒らないで。お姉ちゃん、このネックレスが大好き

億のジュエリーまで盗むなんて。こんな子に罰を与えなければ、将来外に出て行っても瀬川家の恥をさ

を呼んだら、お姉ちゃんは牢屋に入っちゃうよ。

て当然よ。徹底的に懲らしめるべきだわ。できるなら、一生出て

なかったが、その沈黙

るくらいなら、牢屋に入

にする佐喜子と、それを

も「父」と「母」と呼ん

、彼らを悪く思わないようにしてきた。だが、目の前に

分を監獄で死なせ

残っていた最後の情が