星野詩音(Hoshino Shion)の小説・書籍全集
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夫が守ったのは愛人、私は妹を守る
私は長い苦難の末、ようやく夫の生き別れの妹を見つけ出した。 しかし彼女を見つけたときには、すでに瀕死の状態だった。 慌てて病院へ運ぼうとした矢先、ブレーキが間に合わず赤いスポーツカーに衝突してしまう。 ところが相手は、私に土下座を強要し、さらに修理代として1000万の賠償を求めてきた。 私は必死に訴えた。「明らかにあなたが勝手に車線変更したせいでしょ!どうして全部私の責任になるの!?それに、人の命がかかってるの。まずは病院に行かせて!」 けれど女は私を乱暴に突き飛ばした。 「下賤な女、黙りなさい!この車は今日、うちの夫が買ってくれたばかりなのよ。あんたみたいな貧乏人にぶつけられるなんて最悪!」 「私の夫は京都一の大富豪の後継者よ。命なんて2つでも10あっても関係ない!」 私は数秒、言葉を失った。――大富豪の後継者? 目の前の横柄な女は、まさか夫の愛人なのか? それなら、あの家の当主が探し続けている「お嬢さま」は一体どうなる……?