野村詩織が声をかけた。 「璃
る。 その微かな震えを隠すように、穏やかな笑みを浮かべ
に泳がないんですか?
た。 「ううん、いい
頷くと、一人でプール
詩織の背中が見えなくなった途端、璃奈はこみ上げる息苦しさにぐっと胸を押さえた。 額には玉の汗が浮かび、ふらつく体をなんとか支えながら、近くの休憩椅子に崩れるように腰を下ろす。 必死に浅い呼吸を繰り返し、荒ぶる心を鎮めようとした。