九条光の小説・書籍全集
捨てられた妻の逆襲:後悔してももう遅い
医師から「至急の手術が必要」と告げられた瞬間、私は震える手で夫の南広志に電話をかけた。 しかし、何度コールしても繋がらない。 翌朝、ようやく病室に現れた夫からは、私の知らない甘い香水の匂いと、微かなアルコール臭が漂っていた。 「昨日は仕事で徹夜だったんだ」 そう言い訳する彼のジャケットから、カタンと乾いた音を立てて何かが落ちる。 それは都内の高級ホテルのルームキーと、彼が若い女性――柳詩織と頬を寄せて笑う写真だった。 さらに、その浮気相手である詩織が病室に乗り込んできて、嘲笑いながらこう告げた。 「広志にとって、あなたはただの便利な家政婦よ。女としての魅力なんてゼロ」 私が実家を売ってまで彼の法律事務所の独立を支えた献身は、彼らにとって「都合のいい踏み台」でしかなかったのだ。 涙すら出なかった。私の中で、10年の愛が音を立てて崩れ落ち、代わりに冷徹な怒りが湧き上がる。 私は探偵が集めた決定的な証拠写真をベッドの上に広げ、青ざめる夫に離婚届を突きつけた。 「お望み通り、あなたを捨ててあげる。ゴミはゴミ同士、お似合いよ」 私は日本を去り、新たな人生へと飛び立った。 残された夫はまだ気づいていない。 彼が手にした成功も、輝かしいキャリアも、すべて私が支えていたからこそ存在していたのだということに。 これは、私を裏切った夫が全てを失い、孤独な地獄で泣き叫ぶことになるまでの、爽快な復讐の物語。
再婚相手は元婚約者の宿敵
7年間, 私は婚約者の清彦に尽くし, 彼の命を救うために骨髄まで提供した. しかし彼は, 私の最高傑作であるウェディングケーキのレシピを盗み, 親友の栞代に渡していた. 私を騙して入院させ, 事故に遭った私を置き去りにして, 彼は栞代の元へ駆けつけた. 私の愛も, 才能も, 命さえも, 彼の成功のための道具に過ぎなかったのだ. 絶望の淵にいた私のもとに, 彼の最大のライバルである小田切真也から, 突然の婚約の申し出が届く.
