黒羽 レオンの小説・書籍全集
復讐のための契約結婚:元婚約者の母親になります
結婚式当日、帝国ホテルの豪華な宴会場。私は白無垢姿で控室にいたが、新郎である福山グループの跡取り、福山修明は一向に姿を現さなかった。 予定時刻を過ぎて届いたのは、彼が愛人と逃避行したという手紙だった。 全東京の名士たちが集まる中で、私は一方的に見捨てられたのだ。 会場は好奇と嘲笑に包まれ、福山家の親族たちは私の不幸を喜ぶように嗤っている。 実家は私を軽んじて代理人を寄越しただけで、このままでは全東京の笑い者になり勘当されるのは目に見えていた。 私を公衆の面前で辱め、名家の顔に泥を塗ったあの男。 ただ絶望して泣き寝入りするなんて、絶対に許せない。この落とし前は、必ず誰かにつけてもらう。 私は一人で光渦巻く宴会場の舞台に上がり、綿帽子を外してマイクを握った。 「婚約は解消します。ですが、私は今日、福山尚志様と結婚いたします」 私が真っ直ぐに指名したのは、修明の養父であり、福山グループの最高権力者だった。 私を捨てた男の「母親」になり、この家で絶対的な権力を手に入れる。 私の壮大な反撃が、今ここから始まった。
利用し合う関係だったのに、彼が壊れていく
裏切られた復讐のため、西園寺芽衣は冷酷な実業家・篠原颯真に近づいた。 欲しいものを得るため、彼を利用する——そのつもりだった。 彼もまた、彼女の美貌と身体を求めるだけ。 感情は、最初から存在しないはずだった。 だが、彼の隣にいたのは、彼女に瓜二つの令嬢。 気づいてしまった。“彼の心にいる“奥様”は、私じゃなかった”。 別れを告げ、巨額の手切れ金を受け取り、彼女は去る。 そして結婚式当日、芽衣の足元に跪く彼。 「芽衣……頼む、他の男と結婚しないでくれ」
