「ローズ、あなたって頭がおかしいの?」 エミリーはローズに我慢できなくなっていた。 「私がジャックと別れてからずっと、あなたはイカれたビッチみたいだったわ」と彼女はローズをまっすぐ見据えて言い放った。 「いったい何を考えているの? 盗作をしたのはあなただったよね! 審査員のことなら、あなたのほうがよく知っているはずよ!」
エミリーが怒り狂っているところを見て、ローズはこれを待っていたといわんばかりに喜びを感じていた。 エミリーの惨めさからローズは喜びを見出した。
「事実はうそをつかないわ。怒っても何も変わらないのよ、エミリー」 彼女はため息つくといい人ぶってそう言った。「私はあなたのためだけを思ってこれを伝えているの。 もし人生で成功したいなら、いつも近道を進もうとするのは間違っているわ。 自ら辛い仕事をしなきゃ。 あと審査員のことだけど、 一言だけ言えるわ… 片手だけでは拍手はできない。審査員だけじゃなくて、あなたも悪いのよ」
エミリーは怒りで我を失った。 彼女はキレて、ローズの悦に入った顔を一瞬のうちに平手で殴った。 その音によって、部屋は完全に静まり返った。