出来事だったが、奏絵は完全には
たまま逆方向へと引き寄せられる。鼻先が硬い胸板にまと
をぐっと胸の中へ押し込む。半分の顔が彼の心臓のあたりに押し付け
感覚は、
絵は呆然
てきたことはなかった。今日のような至近距
抱きしめられ