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五年の推し活終了して国家最高権力者の嫁になる!

五年の推し活終了して国家最高権力者の嫁になる!

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天草花音と池田琉生は長年交際していた。花音は琉生を深く愛しており、彼がかつての想い人のために何度自分を置き去りにしても耐え忍んできた。 しかし婚姻届の提出当日、琉生はその女性のために婚約を破棄する。怒りに駆られた花音は、別の男性からの契約結婚の誘いを受け入れた。 琉生は、5年間も自分に盲目的に尽くしてきた花音なら、婚約を破棄しても今まで通り自分を追いかけて機嫌を取ってくると思い込んでいた。しかし彼の予想に反し、花音は会社の株式を売却し、最大手の投資会社に入社する。彼女はまばゆいばかりの魅力を放ち、数多くの男性からアプローチされる存在となっていた。 ここに至って初めて、琉生は後悔し始める。 だがその時すでに、花音は大富豪の腕の中にあり、彼からこの上ない寵愛を受けていたのだった。

目次

五年の推し活終了して国家最高権力者の嫁になる! 第1章 忘れられぬ初恋の人のために婚約を破棄

「琉……琉生、もうだめ……」

女の嬌声が、途切れ途切れに、微かな震えを帯びて響く。

彼女は艶めいた目つきで、汗で髪を濡らし、細く白い首筋には、無数の愛撫の跡が刻まれていた。

男の表情は冷ややかだったが、その瞳には激しい欲望が渦巻いており、二人は欲望の海に共に沈んでいく。

彼は骨張った大きな手で女の太ももを押し広げ、自分のパンツを脱ぎ捨て、引き締まった腰を露わにした。

「花音、もう少し我慢してくれ……そんなに痛くないから」

彼は声を殺して喘ぎながら言った。

まさにその行為に及ぼうとした瞬間、けたたましい着信音が鳴り響いた。

池田琉生はすぐに切ろうとした。天草花音との行為が佳境に入っていたからだ。冷ややかな表情に、苛立ちの色が浮かんだ。

しかし、発信者表示を見て、そこに「荻野奈々」とあるのを確認すると、

彼はすぐに携帯電話を手に取り、通話ボタンを押した。「奈々、どうした?」

電話の向こうから、奈々の弱々しく、哀願するような声が聞こえてきた。「琉生……こんな夜遅くに、彼女と二人の邪魔をしたくなかったんだけど……でも、熱が出ちゃって、周りに誰もいなくて……」

琉生の顔色が一変し、声が焦りを帯びた。「奈々、怖がるな。すぐにそっちへ行く」

その電話は、琉生の全身に燃え盛っていた情欲の炎を、まるで冷水を浴びせられたかのように一瞬で消し去った。

「また、奈々……」

花音は情欲から醒め、表情が途端に険しくなった。「琉生、今すぐ彼女のところに行かなきゃだめなの? 私たちが何をしてたか分かってるでしょ。 一時間後じゃだめなの?お願いだから、今は行かないで――」

花音は全身を震わせ、美しい瞳に涙をいっぱい溜めていた。彼女は手を伸ばして琉生の袖を掴み、引き留めようとした。

しかし、琉生は彼女の手を振り払い、冷たい声で言った。「奈々が熱を出してるんだ。 花音、君はいつも優しいだろ。彼女が一人で苦しんでるのを見過ごせるのか?」

彼の目に一瞬、罪悪感がよぎった。彼は花音の額にそっとキスを落とし、声を和らげた。「少しだけ彼女のそばにいてくる。明日の九時に、婚姻届を出しに行こう。いいか?」

花音の美しい瞳は真っ赤に染まっていた。

彼女と琉生は五年も付き合ってきた。ずっと結婚を望んでいたが、彼からその話が出たことは一度もなかった。

その時、「婚姻届」という言葉を聞いて、引き留めようと伸ばしていた手は、徐々に力を失っていった。

彼女は目を赤くして彼を見つめ、震える声で尋ねた。「琉生……本当なの?」

琉生は頷き、テーブルの上のポルシェのキーを手に取った。「もちろん本当だ。花音、俺がいつ君を騙した? 明日の九時、潮見市役所の前で会おう」

彼はそう言い終えると、振り返ることもなく去っていった。

花音は、ついに涙をこらえきれなかった。

結婚さえすれば、きっとすべてうまくいくはずだ。

それでも、込み上げてくる悔しさは、無数の涙となって彼女の頬を伝って落ちていった。

潮見市役所の前。

花音は念入りにおしゃれをして、朝の九時から午後まで待ち続けたが、琉生は一向に現れなかった。

彼女は手にした身分証明書を何度も握りしめ、ほとんど形が変わってしまっていた。

電話を何度もかけたが、誰も出なかった。

彼女が絶望しかけたその時、ようやく電話が繋がった。

花音の声は震え、胸の奥が鈍く痛んだ。 「琉生、どこにいるの?ずっと潮見市役所の前で待ってるのに……」

電話の向こうが数秒沈黙した後、琉生の冷たい声が聞こえた。その声には一瞬、罪悪感が混じっていた。 「花音、すまない……今日が婚姻届を出す日だったのを忘れていた。 今日は奈々が一番好きな舞台が潮見大劇場で初演なんだ。彼女は熱が下がったばかりで、一人にしておくのが心配で。 婚姻届は数日後にしよう。 いいか?どうせ俺たちは長年一緒にいるんだ。一日くらい変わらないだろ」

花音はその場に立ち尽くし、心に残っていた最後の希望が粉々に砕け散るのを感じた。

これが、彼女が五年もの間、愛し続けた男だった。

本当に……価値があったのだろうか?

そう考えると、花音は決意を固め、冷たく言い放った。「池田琉生、あなたが結婚する気がないなら、一生しなくていい。 私たち、別れよう」

その時、少し離れた場所から、男の低く冷たい声が響いた。「間に合わないなら、もう二度と戻ってくる必要はない。 金子家との婚約は、ここまでだ」

花音は無意識に顔を上げた。

男は長身で、仕立ての良い黒いスーツが、彼を気品高く際立たせていた。

その彫りの深い顔立ちは神々しく、全身からは支配者特有の威圧感が放たれていた。

それは岡田陽太。潮見市で絶大な権力を誇る岡田家の当主だ。

そばにいた秘書が恐る恐る尋ねた。「岡田社長、どうなさいますか? マスコミは岡田家と金子家の縁談に注目しています……」

陽太の鷹のような鋭い瞳がわずかに動き、目を赤くしながらも背筋を伸ばして立つ花音に注がれた。彼女の先ほどの言葉は、すべて彼の耳に届いていた。

彼は長い脚を踏みしめて、まっすぐ花音の前に歩み寄った。

冷たく澄んだウッド系の香りが、瞬時に花音を包み込んだ。

「そこのお嬢さん」陽太は彼女を見下ろし、低く響く声で、どこか面白そうに言った。「君がすっぽかされたのなら、俺も花嫁が一人足りない。 どうだ、俺と結婚しないか?」

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