藤堂 しずくの小説・書籍全集
捨てられた天才妻は、極道の王に溺愛される
私は、ただの孤児ではない。 防衛大学校を首席で卒業し、国に命を捧げた英雄の娘だ。 それを知らない夫と義家族は、三年間、私を「身の程知らずの孤児」と蔑み続けた。 三回目の結婚記念日の夜、夫は私の宝石箱から亡き母の形見であるルビーのネックレスを盗み出し、彼が「聖女」と崇める女へ贈っていた。 さらに、私が引き取った両親の遺骨を、義母は「気味が悪い」「家が穢れる」と吐き捨てた。 夫は私を庇うどころか、義母の嘘を信じ、銃口が向けられた瞬間には私を突き飛ばして、その女を抱きしめた。 もう、十分だった。 「この一億円は手切れ金ではありません。三年間の侮辱と、母の形見を奪われた件への慰謝料として、正当に頂戴します」 私は義母が投げつけた小切手を離婚協議書に書き込み、高橋家を出た。 私を無能な女だと信じて疑わない元夫たちは、まだ知らない。 私が本気で牙を剥いた時、彼らの築いたものなど、一つ残らず崩れ落ちることを。 そしてその日、私は出会う。 白川家の後継者にして、裏社会の王と恐れられる男、白川暁に。 彼は私を見て、静かに笑った。 「あなたのような女を、俺は待っていた」 裏切られた妻の逆襲は、ここから始まる。
替え玉の花嫁は、もう黙っていない
愛されるはずの結婚は、地獄の始まりだった。 新婚初夜、現れたのは悪魔のように冷たい男。 「お前を、地獄に落としてやる」 彼の言葉に、愛も未来も閉ざされた。 彼の目に映るのは、かつての恋人の幻影——。 私はただの“替身”にすぎなかった。 すべてを奪われたあの日から四年。 今の私は、もうあの日の私じゃない。 心も身体も、もう誰のものでもない。 奪われた尊厳を、この手で取り戻す。 愛と憎しみの果てに咲く、逆襲のブライドの物語——。
