井上 陽太の小説・書籍全集
婚約者は双子の弟でした。三年騙され孕まされたので、結婚式で晒します。
愛する婚約者に妊娠を報告しようとした夜、私は信じられない会話を聞いてしまった。 この三年間、私を抱きしめていたのは彼ではなく、双子の弟だったのだ。 彼らは、私をいじめていた悪女の嘘を信じ込み、復讐の道具として私を騙し続けていた。 祖母が危篤の夜、彼は悪女の仮病を看病し、私のSOSを冷酷に無視した。 さらには祖母の遺灰をゴミとして捨て、私を崖から突き落として笑っていた。 心身ともにボロボロになり、私の愛と信頼は完全に死に絶えた。 私は冷たい手術台の上で静かに子供を堕ろすと、ある番号に電話をかけた。 「結婚式の当日、彼らの真実をすべてライブ配信してください」 これが、私の復讐の始まりだった。
捨てられた妻に、今さら狂ったように求められても
彼のルナになって5年、私はまだ処女だった。 だが、嫁いで3年も子を授からなかった姉が部族に追い返された後、彼は突然「狼の子を作ろう」と言い出した。 私の狼はずっと彼の冷淡さを感じ取っていた。考えを重ねた末、彼と腹を割って話そうとした矢先、彼とベータの会話を聞いてしまった。 「彼女は俺を救うために体を傷めて、もう子を産めない。あの部族でルナの座を守るには後継ぎが必要だ。彼女をこれ以上苦しませるわけにはいかない」 「もう一人の女の子宮の方が、アルファの血を継がせるのにふさわしい」 「彼女の代わりに狼の子を産ませたら、一生かけて補償する。俺の後継ぎを産ませ、真のルナにしてやる」 ――私は、ただの「子宮」としか見られていなかった。 その瞬間、胸が引き裂かれるように痛んだ。 ならば、望み通りにしてやろう。 私は養父母のもとへ戻り、彼との縁を断ち切った。 けれど、どうして……。かつて私を愛さなかったその人が、狂ったように私の帰りを乞い続けるのだろう。
