img 父親に溺愛された可愛い双子  /  第5章誰が結婚するんだ  | 0.67%
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第5章誰が結婚するんだ
文字数:3654    |    更新日時:20/02/2021

「チャールズ、彼女みたいな美人の人身売買業者はいないと思うぜ」、とジェイはささやき声で言った。 部屋に入ってきてから彼の目はナンシーに釘付けだった。

彼は今までこれほど美しく優雅な人を見たことがなかった。

その女性を見て動くことさえできなくなったことに、ジェイは完全に驚愕していた。

「冗談だろう? お前は馬鹿な女たちと一緒にいすぎたんだよ、ジェイ。 顔にはっきり『悪者』と書いてある悪人を見たことがあるか?」 ジェイの言ったことを意に介さずチャールズは拒否するように手のひらを振った。 「お前は部下を帰して、うちの母親にボビーが見つかって無事だということを伝えてくれ。 後で連れ帰る」

「ああ。 まかせろ!」 ジェイはナンシーを盗み見て肩をすくめた。 彼の顔にはまぎれもない笑顔が浮かんでいた。 「行くぞ、急げ! ほら通してくれ! いても無駄だぞ、ほら行った行った」

ジェイは訳もなく怒鳴った。 チャールズが残るつもりだとわかって彼は明らかに動揺していた。 もしチャールズとナンシーの関係が何かしら進展したら、自分にはもうチャンスが無いとジェイは心配していた。

なんてこった! ジェイは意気消沈してしまった。

ボビーは自分が世界で一番の幸せ者であるかのように微笑んだ。 そして微笑みながらチャールズの頬にキスをした。 「ママはとてもきれいだよね?」 、彼は子供らしい声でそう聞いた。

「いや。 二度と彼女のことをママと呼ぶな。 分かったか?」 ボビーが「ママ」というのを聞くとチャールズの神経が逆立った。 その男の子は夫婦の関係というものを理解していたが、それでも彼女のことをその親しみが込められた呼称で呼ぶことを選んだ。

「周りに人がいないならママって呼んでもいいって、ママが言ったんだ。 それでパパはよその人じゃないから、つまり彼女のことをママって呼んでもいいってことだよね」、ボビーは子供らしく歯を見せて笑いながら説明した。

「自己弁護か、え?」 チャールズは皮肉っぽく聞いた。 「ふん! あたりまえだよ!」

「すみません、彼は子供なんです。 しばらくすれば忘れるでしょう。 もう夜遅いです。 彼は寝なきゃいけません」 ナンシーはボビーのベッドを整えて、一緒についていった。

「ママに一緒に寝てもらいたい」、ボビーはその小ぶりの腕をナンシーの首に回してそう要求した。

チャールズは顔をしかめた。 その状況は彼には不愉快だった。 ボビーが何かをこれほどねだって、誰かに頼ろうとするのはこれが初めてのことだった。 彼は幼いころから、とても自立的に育っていた。 常に自分の乳母や祖母、そして父親からさえも距離を取っていた。

その時の彼はナンシーと一緒にいると、完全に馬鹿みたいにふるまっていた。

ナンシーはチャールズをちらっと見たが、途端に彼女は不安を覚えた。なぜなら彼がそこに立っているだけでも、プレッシャーを感じさせる目に見えない力のようなものを発するオーラをまとっていたからだ。

「彼女はお前と一緒に寝られるけど、明日の朝には私と一緒に家に戻ると約束しなきゃいけないよ」、とチャールズは条件をはっきりとさせながらも妥協する口調でボビーに告げた。

ボビーはそのぽてっとした指で自分の顎を支えながら、しばらく父親の条件について考えた。 「パパと一緒にお家に帰るけど、今日はパパもいっしょに寝なきゃだめだよ」、と彼は言った。

「ああ、パパに一緒に寝かせてあげて。私はソファーで寝るわ」、とナンシーは感じのいい声で言った。

「だめ。 僕、今日はパパとママの二人に挟まれて寝たいんだ」、とボビーは説明した。 子供っぽい笑みが消え失せて、彼の声が突然真剣になった。

ナンシーは自分の脳みそが溶けていくように感じた。 「神は私に試練を与えるためにこのかわいい男の子を寄越したのだろうか?」 、と彼女は思った。

帰国した最初の夜に、ナンシーは見知らぬ男と寝なければいけなくなった。

小さな男の子と寝るのには耐えられた。 それは彼女の問題にはならないだろうが、大きいほうの男にはどう接すればいいのかわからなかった。

「ボビー。 それはいいアイデアじゃないと思う」、ナンシーはボビーのほうを向きながらやさしい声で言った。 背中に冷たい汗が絶え間なく伝うほど彼女は緊張を感じていた。

ボビーはナンシーの問いに答える代わりに父親のほうを向いた。 「いいよね、パパ?」 、男はかすかに頭を傾けてそうたずねた。

彼は、ジェイが自分のパパがたくさんの女の子に好かれていると言ったのを覚えていた。 そしてそれがボビーがパパを見張り続けて、女の子たちに会うのを禁止した理由だった。

ボビーは自分のママのために自分がパパを見張らなくてはと感じたのだ。

「まあ、すごくいいというわけじゃないが、悪いわけでもない」、とチャールズはきまりが悪そうに言った。

ボビーの要求を拒否しないとはチャールズの予想外の返事だった。 上着を脱ぐと、ベッドに横たわってくつろぎ始めた。 「もう寝てもいいか?」 、彼は聞いた。

ボビーが姿を消してからというもの、彼はずっと眠ることができず、ボビーが戻ってきたということで彼は今とても具合が悪く、いくらか休む必要があった。

「いいよ。 ほら、ママも寝よう」、と彼は彼女を振り向いてかわいらしい笑みを浮かべて言った。

ナンシーは時計を確かめた。 もう時刻は二時になっていた。 この事態の心配ばかりしているわけにはいかないと彼女はわかっていた。

それで唇を噛んで何も言わずにうなずいた。

「やった! すごいや! やっと僕にもパパとママの両方がいるんだ!」 ボビーは興奮して声を弾ませた。 気まずさを防ぐために、ナンシーは彼らと横になる前に忘れずに電気を消した。

ボビーは片手にナンシーの手を、もう一方にはチャールズの手を握っていた。

しかし彼女はベッドに入った途端、電気を消すという決断を後悔した。 暗闇の中、すぐに寝室の雰囲気は先ほどより気まずいものになっていた。

ボビーは彼らの間ですぐに眠りに落ちた。

一方で、大人の二人はとても興奮して、息を吸って眠りにつくのが難しくなった。

チャールズは自分が自身の意思の力を過大評価していたということをすぐに悟った。 彼は自分が横になった途端に眠りにつくだろうと思っていた。 しかしその室内で高まった緊張感のせいでしっかりと覚醒していた。

ナンシーのわざとらしい呼吸のせいで彼はますます目が冴えていった。

5年前の夜のことが何度も何度も彼の脳裏に浮かんだ。

その衝動はまるで、今にも飛び出して襲いかかってやると脅してくる、繋がれていない獣のようだった。

そしてボビーの寝言のおかげで、その状況はますます耐え難いものになっていった。 「パパ… ママ…」 、彼は寝言をささやいた。

それはまるで、ボビーが彼らにしっかりとカップルになって欲しがっているみたいだった。

ナンシーは目を閉じた。

「今はあれをするのに良いんじゃないかと思うんだけど」 暗闇の中でチャールズはナンシーのほうに頭を向けるとそう言った。

5年前、自分が暗闇の中で女の子を目にしたことも彼は思い出した。

そして今、その時と同じように感じていた。

「え、いえ… そ、そうは思いません、すみません」 彼女はきちんとした文を話すには緊張しすぎていた。

邪悪な笑みがチャールズの顔に浮かんでは消えていった。 「このおバカな女性はなんだかかわいいな」、と彼は思った。

自分はなにげなく誘惑しただけだが、彼女はそれを真剣に受け止めた。

ナンシーはすぐに自分が間違いを犯したことに気が付いた。 そしてもう二度と話さないと決めて、無理やり寝ようとした。

その時彼女の胸の中にあった願いはただ一つだった。 それは一刻も早く夜明けが来ることを願っていた。

最終的に彼女は知らないうちに眠りに落ちていた。 そしてそれは安らかで途切れない眠りだった。 翌日、食べ物を調理するにおいで彼女は目を覚ました。

部屋に残っているのが自分だけだと気づいて、ナンシーはすぐにベッドから出た。 それから彼女はキッチンに急ぐと、二人の男―小さな男の子と大きな男性―が朝食をせわしなく作っているのを発見した。

「違う、パパ、それは塩だよ」

「パパ、入れすぎないで… ああ… しょっぱすぎるよ… もう、もう、もう!

パパ、もう大人なのにまだ料理もできないんだね。 それじゃ女の人と付き合えないよ。 それじゃ間抜けだよ!」

ボビーがやり方を冷静になんでもなさそうに指示している間、チャールズは目玉焼きに苦労していた。

「本当に私が女の人と付き合えないと思ってるのか? 父親を見くびるんじゃないよ、この坊やめ!」 熱された油がチャールズの手に火傷をつくった。 彼は即座にそれを口に入れて咥えた。

ボビーがどうしようもないといったふうに首を振っていた。 「僕はパパが結婚する女の人を気に入らなきゃいけないんだよ。 分かっておいてよね、パパ」

「おい、誰が結婚するんだ、お前か?私か?」 、チャールズは言い返した。

「パパだよ。 でもパパは僕が気に入らない女の人とは結婚できないからね」、とボビーは要求した。 「僕はお姉さんが好き。 彼女に僕のお母さんになってもらいたいから、よろしくね」

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目次
第1章男の子の赤ちゃんに2億円以上 第2章彼女が僕のお母さんだったらどんなに素晴らしいだろう 第3章子供のパジャマ 第4章こんな真夜中に喧嘩してんのか? 第5章誰が結婚するんだ 第6章複雑な質問 第7章パパはお姉さんことが好きになると思うな 第8章俺の彼女になりたい? 第9章私が彼女を必要としている 第10章頑固な男 第11章ママって最高だよ! 第12章何かを抱えた女性 第13章不満 第14章よく練られた罠 第15章鳴き方を知らない醜いアヒルの子 第16章完璧な協力
第17章パパはママを口説き落とさなきゃいけないよ
第18章気のないふりをするな
第19章この女性から離れろ
第20章クズとの遭遇
第21章ナンシーに泊まるようお願いするボビー
第22章入浴するボビー
第23章自分の立場をわきまえてちょうだい
第24章パパ、覗いちゃだめだよ
第25章下品な女
第26章彼女はお前のお母さんじゃない
第27章ママはどこ?
第28章おじさんって呼んでね
第29章ゲーム
第30章遊び人
第31章知っていることをすべて話して
第32章頑張って
第33章ブラインドデートなんて要らないわよ
第34章もっと食べろよ
第35章離せ!
第36章温かい感覚
第37章Capítuloパパを一人にしておくことはできません
第38章Capítulo彼女は逃げることができない
第39章Capítuloそれは立ち往生しています
第40章Capítulo引き裂く痛み
第41章Capítulo眠くなる
第42章Capítulo子供はどうですか
第43章Capítulo誰が誰を借りたのか
第44章Capítuloあなたは私を知らない
第45章Capítulo子供は嘘をつかない
第46章Capítuloボビーのリクエスト
第47章Capítulo秘密の喜び
第48章Capítulo冗談をやめる
第49章Capítulo愛は時が経つにつれて成長します
第50章Capítuloどこに行きましたか
第51章Capítulo女性は常に損失に苦しんでいた
第52章Capítulo後で話すことができます
第53章Capítuloいたずらな男の子
第54章Capítulo私はあなたがいなくて寂しいです
第55章Capítulo私にいくつかの物語を読んでください
第56章Capítuloあなたは何をしていますか
第57章Capítulo異なる
第58章Capítuloファニー女優
第59章Capítuloなぜあなたはママが好きではないのですか
第60章Capítuloの誕生日パーティーへの招待
第61章Capítuloナルシスト
第62章Capítuloつかの間の興味
第63章Capítulo待つ
第64章Capítuloはママを守る
第65章Capítulo秘密
第66章Capítulo彼女が再びあなたをいじめさせないでください
第67章Capítulo妥協できない
第68章Capítuloナディアは私の娘です
第69章Capítulo人生を大切にする女性
第70章CapítuloDorisが助けを求めています
第71章Capítulo若くない
第72章Capítuloストーム
第73章Capítulo少年のように
第74章Capítulo愚かではない
第75章Capítuloさまざまな問題
第76章Capítulo嫉妬
第77章Capítuloその母親は彼女でした
第78章Capítulo彼に興味がない
第79章Capítulo彼はこの種の女性が好きです
第80章Capítuloの回収
第81章Capítuloジェイのトリック
第82章使用人としてのCapítuloDoris
第83章Capítulo行為をやめる
第84章Capítulo最近の問題
第85章Capítulo私は経験が浅い
第86章Capítuloあなたは私の女性です
第87章Capítuloが足りない
第88章CapítuloKindOfLove Him
第89章Capítulo真実
第90章Capítulo彼女の美しさに値する
第91章Capítuloは素敵な会話をしています
第92章Capítulo悪い男性
第93章CapítuloEagerForthe New
第94章Capítulo私にあなたを調べさせてください
第95章Capítuloの不在は心をより好きにさせます
第96章Capítuloお好きなように電話してください
第97章Capítulo悪
第98章Capítuloそれは役に立たない
第99章Capítulo快適さと不穏
第100章Capítulo問題ありません
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